予算内で完成できる可能性もあるが注意が必要
工務店とハウスメーカーを比較して考えた場合、ハウスメーカーは注文住宅の受注のために、全国展開するうえで必要な広告宣伝費をかけたり、顧客のニーズにこたえるため、きめ細かいサービスを充実させているため、それらのコストが住宅価格に乗ってくるかたちです。一方、工務店で注文住宅を作る場合は、住宅をつくることに予算を集中させられるので、予算内で完成できる可能性が高まります。
工務店で予算内に注文住宅を完成させるには、施主側のチェックを強化した方がよいかもしれません。工務店は良い家を建てるノウハウは持っているものの、綿密な資金計画を立てておらず、「だいたいこれくらい」という形で価格提示されることもあるからです。トラブルを避けるため、資金計画を丁寧に行う業者に依頼するとよいでしょう。
家の安全とトータルコストで考えよう
注文住宅を予算内に建てる、つまり安く建てる点に重きを置きすぎると、かえってトータルコストが高くなる可能性があるため、注意が必要です。いわゆる「安い家」を実現させるには、材料費・労務費・業者の経費や利益を抑える必要があるということです。材料を安く抑えると、機能面で劣る資材を使ったり、質感が落ちたりすることがあります。人件費を削ると、有能な職人の腕を頼れないかもしれません。業者である工務店の経費や利益を圧迫すると、丁寧な対応を期待できないことも考えられます。注文住宅を予算内に安く抑えたのに、断熱性や気密性が損なわれ、光熱費が余分にかかったり、アフターフォローが期待できないと、かえって高くついてしまうため、長い目で考える方がよいでしょう。
設計事務所とは、家づくりのプロである設計士が所属する事務所のことです。家主の意向を汲み取った建築設計から、施工の工事監理まで家づくりに関する幅広い業務を担います。
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